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ラインケアにおける管理職が知るべき”無意識の影響”

町田仁美

町田仁美

テーマ:アンコンシャス・バイアス

その気づきが職場を救う! ラインケアに不可欠なアンコンシャス


職場のメンタルヘルス対策がますます重視されるなか、管理職による「ラインケア」はその中核を担う存在です。
「ラインケア」の知識を得ていたとしても、「気づかない」現実がある可能性も。

先日、ある企業でラインケアの一環として
「アンコンシャス・バイアスが職場を変える!
            ラインケアにおける管理職が知るべき”無意識の影響”」


をテーマに研修を行いました。

研修では
・アンコンシャス・バイアスとは
・アンコンシャス・バイアスに対処する必要性
・アンコンシャス・バイアスの影響
・アンコンシャス・バイアスに気づく、対処する
・マイクロアグレッションを理解する
・伝え方
などをお伝えしました。

研修後には「これは管理職だけでなく、全員に研修をしてほしい」といった声をいただきました。
この“無意識の思い込み”が、メンタルヘルス対応の盲点になっていることに気づいていただけたと感じています。


アンコンシャス・バイアスとは

アンコンシャス・バイアスとは、私たちが無意識のうちに抱く「思い込み」や「偏見」のこと。
無意識なので私たちは自分が偏見を持っているということにはなかなか気づきません。



以下の文を読んでどんな人を思い浮かべますか?


「朝、起きると自分のお気に入りのドリンクを飲みながらゆっくりします。少しゆっくりしたら家族の朝食の準備をします。準備ができたら下の子を起こし、一緒に食事をとり、子どもが学校に行くのを見送ります。その後、上の子の朝食の準備をし、自分の身支度をします。上の子が食事を終え、学校に行くのを見送った後、自分も仕事にでかけます。」


どんな人を思い浮かべたでしょうか?
多くの方は、お母さんを思い浮かべたのではないでしょうか?
実はこれはあるお父さんの一日の始まりです。

「女性が朝食を準備するもの」「子供の見送りはお母さんがするもの」という偏見を持っているのかもしれません。
こういった偏見があることで、お母さんを思い浮かべたのだと思われます。


「遅刻が多い人はだらしない」「おとなしい人は意見がない」などと思ったことはないでしょうか?
研修に参加された方は「自分にもバイアスがあった」と気づきがあったようです。

アンコンシャス・バイアスは誰にでもあるものです。
それを“ないことにする”のではなく、“ある前提で接する”ことが、職場の信頼形成につながるのです。


アンコンシャス・バイアスに対処する必要性

ラインケアにおいて、この無意識の偏見に対処することは極めて重要です。
なぜなら「この人は大丈夫だろう」「前回も乗り越えたから今回も平気なはず」といった思い込みがあった場合、不調のサインを見逃す原因になりかねません。

また「あの人がパワハラをするはずがない」と思い込んでいた場合、部下からの訴えを軽視したり、逆に「厳しい指導=パワハラ」と決めつけた場合は事実確認をせずに判断を誤る可能性があります。

管理職が悪気なくかけた言葉が、部下にとってはプレッシャーになったり、傷つける結果になることもあります。
「もっと頑張れるよね」という励ましのつもりが、
「自分の苦しさをわかってもらえない」と受け止められることもあるのです。

バイアスに気づき、それを前提としたコミュニケーションを意識することで、すれ違いを減らし、部下が安心して本音を話せる関係が築かれていきます。

アンコンシャス・バイアスは一度の研修で完全に取り除けるものではありませんが、
「自分にもあるかもしれない」と自覚するだけで、相手を見る目や接し方が変わります。
ラインケアの質を高めるには、こうした“視点の切り替え”が不可欠です。


さらに管理職の場合はこのような思い込みがあるかもしれません。
「管理職は相談される側」「管理職は自分で解決するもの」

このような思い込みがあった場合、管理職が誰にも相談できずメンタル不調となることがあるのです。


自分のバイアスに“気づける”ようになることで、部下一人ひとりを見る目が変わり、より丁寧なコミュニケーションが可能になります。
こうした“気づきの積み重ね”により、コミュニケーションが変わり、職場の雰囲気も変わっていきます。


マイクロアグレッションを理解し、自覚・対処する

マイクロアグレッションという言葉をご存じでしょうか?
これな小さな攻撃という意味。
アンコンシャス・バイアスの決めつけや押しつけがマイクロアグレッションとして現れることがあります。

例えば、「若いのにしっかりしてるね」「女性なのにリーダー向きだね」など、一見ほめ言葉に聞こえる表現が、相手に不快感や違和感を与える場合があります。
悪意がないだけに、本人には気づきにくく、繰り返されやすいという特徴があります。
また言われたほうも反論しづらいものです。

またマイクロアグレッションは、しぐさに現れることがあります。
この小さい攻撃は、積み重なることで相手との信頼関係を損なう可能性があり、部下は本音を話すことが難しくなります。

ラインケアの現場では「どんな言葉が相手にどう響くか」を想像し、丁寧な関わりを意識することが求められます。



このアンコンシャス・バイアスについては

拙著「パワハラ防止Book」の中でも書いています。


電子書籍ですのでAmazonkindle unlimitedご契約中の方は無料でお読みいただくことができます

拙著はAmazonkindleで電子出版していますが、ペーパーバック(紙の本)としても購入いただけます。
管理職の方に配布して読んでいただいている企業もあります。
参考にしてみてください。
「パワハラ防止Book」



研修についてもお気軽に
ご相談ください。
まちだ社会保険労務士事務所


今回は管理職向けの「ラインケア×アンコンシャス・バイアス」でしたが

「セルフケア×リフレーミング」の研修テーマもいいのではないかと考えています。


メンタルヘルスケアに
「アンコンシャス・バイアス」
「リフレーミング」
「アンガーマネジメント」
はおすすめの研修です。


研修を動画で行っている企業が多いと思いますが
対面での研修では、参加者同士で話をし、話を聞き・・・
そうすることで、様々な価値観があること、様々なとらえ方があることに気づきます。
気づきがあると、その後の行動は変わります。


気づきのため、コミュニケーションを大きく変えるためには対面研修をおすすめします。

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町田仁美
専門家

町田仁美(社会保険労務士)

まちだ社会保険労務士事務所

アンガーマネジメントやNLPコーチングで感情面、社会保険労務士として論理面、両面からアプローチした体感型研修やセッションにより、自ら気づき、行動しやすくなると定評がある

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