心地よい豊かな暮らしを追求し、資産となる家を設計するプロ
齋藤弘源
Mybestpro Interview
心地よい豊かな暮らしを追求し、資産となる家を設計するプロ
齋藤弘源
#chapter1
「豊かな暮らしを育む家、心が落ち着き日々の忙しさから解き放たれる住まいをかなえます」
そう話すのは「H.S.A.」の代表で、一級建築士の齋藤弘源さん。北海道旭川市を拠点に、個人の住宅をはじめ、店舗やオフィスなどの設計・リフォーム・リノベーション事業を展開しています。
「例えば店舗付き住宅なら、集客など営業に適したエリアから一緒に検討し、土地を探します。建てて終わりではなく、お引き渡し後も定期的に点検に伺い、メンテナンスや改修の相談も承り、生活の変化に合わせて対応できるのが強みです」
齋藤さんは事業理念に「顧客の資産をつくる」を掲げ、住まいという名の資産を築き上げることを提唱しています。
「日本の住宅は減価償却の考え方が浸透し、経年によりどんどん価値が目減りしていきます。家を工業製品や商品と同様に捉えているからで、アメリカやヨーロッパでは、家を持つことが資産形成になっています。消耗品として消費するのではなく、次代に継承していけるよう、流行にとらわれないシンプルなデザインを心掛けています」
主な顧客層は移住者、子育てファミリー、店舗付き住宅がほしい個人事業主の三つ。要望をくみ取る中で家族が大切にしていることを導き出し、「どういった暮らしを送りたいか」を軸にコンセプトを策定。素材を吟味して、地域の気候風土に根差した家づくりをしています。
「深緑の森の中にいるとストレスが和らぎますよね。自然の恩恵を受け、ともに生きることが本質ですから、木や石といった天然素材を用い、居心地のいい住まいを提案しています」
#chapter2
「幼稚園の頃から絵を描くのが好きで、小学生のときも工作の時間が楽しみでした。図面を引き、一から作り上げていく創造性にひかれ、建築の道に進みました」
齋藤さんは東京の専門学校に入学。卒業後は都内の建築事務所に勤めます。生まれ育った北海道に戻ってからは総合建設業者や、店舗・住宅の内外装を手掛ける会社に勤務。多様な案件で実践を積み、2010年に独立しました。
「会社では利益を追求するあまり、建築が単なる業務になってしまいかねないと感じ、お客さまのために建築をしたいと開業することにしました」
理想のわが家を形にするため、模型を制作してイメージを細やかにすり合わせ、日の入り方も説明。リビングダイニングや水回りは、家族構成や住む人の体のスケールに合わせたサイズ感、距離感で家事動線を考慮して配置します。ゆっくりとくつろげるように、照明や家具といったインテリアもプランニングしています。
長く住み続けてもらうために、利便性や快適性にこだわる齋藤さん。間取り、高さや幅といった寸法のバランスをとる“空間プロポーション”も熟考します。
「将来、もし売却される場合もニーズがあるように、売りやすい家であることも念頭に置いています。個性が強すぎたり、大きすぎたりすると市場に出してもなかなか買い手は現れません。民泊や別荘にして貸し出すのもしかり。資産として柔軟に活用できるように実用性も重視しています」
#chapter3
「住宅は生活する場所として機能するとともに、地域の景観を成す要素の一つになりますので、周囲の風景になじむ外観を描くことも大事にしています。まちづくりの一環として、今後はホテルなどの大きな建物も請け負っていきたいですね」
これまでも倉庫やオフィス、老人ホームやアパートなどの大規模な物件に携わってきた齋藤さん。宿泊施設といった地元の魅力を発信し、多くの人を呼び込む案件にも仕事の幅を広げていきたいと意欲を燃やします。
「旭川は地震が少ない地域ではありますが、近年は台風や集中豪雨といった災害が各地で頻発しています。被害を抑えるためにも防災対策や危機管理も求められます。また旭川は積雪寒冷地です。耐震性や断熱性はもとより、風雪に耐える堅牢な構造でお客さまのかけがえのない日常と、ビジネスの場を守っていくことも重要な役割と感じています」
齋藤さんは東京で学び得た洗練されたデザインや、フィンランド旅行で学んだ北欧の照明計画など、知識と技術、経験を総動員。木を組み上げた吹き抜けでぬくもりと開放感を醸し出したり、ダウンライトの柔らかい光で室内を優しくともしたり、暖炉の炎のゆらぎを利用したりして、心も体も癒やされる住まいを生みだしています。
「照明一つとっても、50年、100年と愛されている名作があります。時間を経ても変わらぬ美しさを保ち、飽くことがない家は、皆さまの人生に寄り添います。家族の歴史が刻まれた財産としての家を、未来につなぐお手伝いをしたいですね」
(取材年月:2025年2月)
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心地よい豊かな暮らしを追求し、資産となる家を設計するプロ
齋藤弘源プロ
一級建築士
H.S.A.
北海道で生まれ育った経験と長年の建築ノウハウを総動員した、流行に染まらないシンプルなデザインの住宅設計が特徴。家を工業製品や商品ではなく資産として捉え、より永く持たせるにはどうすべきかを重視している。
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